なぜ安全が施主にも関係するのか
- 事故が起きれば工事が中断し、工期が延びる
- 現場が労働基準監督署の調査対象になる
- 近隣への飛来落下事故が起きれば、賠償の問題になる
- 安全を軽視する現場は、施工品質も軽視されやすい
安全管理の姿勢は、そのまま施工管理の姿勢に表れます。急いで組んだ足場の現場で、下地処理だけ丁寧ということは考えにくい。
法令で決まっていること
労働安全衛生規則により、足場については細かい要件が定められています。住宅工事に関係する主なものを挙げます。
| 項目 | 要件の考え方 |
|---|---|
| 作業床 | 高さ2m以上で作業する場合、作業床を設ける |
| 床の幅 | 幅40cm以上、隙間3cm以下(つり足場を除く) |
| 手すり | 高さ85cm以上の手すり、中さん、幅木などを設ける |
| 昇降設備 | 安全に昇り降りできる設備を設ける |
| 点検 | 作業開始前、悪天候後、組立・変更後に点検する |
| 墜落制止用器具 | 高さ2m以上で作業床を設けられない場合に使用 |
フルハーネスの義務化
2019年2月から、墜落制止用器具の規格が変わりました。一定の高さ以上で作業する場合、フルハーネス型の使用が原則とされています。
また、フルハーネス型を使用する作業には特別教育の受講が必要で、2022年1月から完全に義務化されています。
つまり、高所作業を行う職人は特別教育を修了している必要があります。
足場の点検
足場は組んだら終わりではありません。作業開始前、強風や大雨のあと、組立や変更を行ったあとには点検が求められます。
点検する者には要件があり、足場の点検実務者研修などの受講が求められる場面があります。
地上から確認できること
見て分かる範囲
- 手すりが全周に付いているか(開口部が空いていないか)
- 足場板に大きな隙間がないか
- 飛散防止のメッシュシートが張られているか
- 建物との間隔が極端に開いていないか
- 壁つなぎ(建物に固定する部材)が入っているか
- 足場の下に立入禁止の措置がとられているか
壁つなぎは必ず入ります
足場は自立しません。建物に固定する「壁つなぎ」が必要です。外壁に穴を開けて取り付けるため、工事後にその穴を補修するところまでが工程です。見積書に補修の項目があるか、確認できます。
近隣への配慮
足場の組立・解体は音が出ます。また、隣地に足場がはみ出す場合は、事前の承諾が必要です。
当社は着工前にご挨拶に伺い、足場の組立日と解体日、音が出る時間帯をお伝えしています。
保有資格
代表は足場の組立て等特別教育、フルハーネス型安全帯使用作業特別教育、施工管理者等のための足場点検実務者研修、職長・安全衛生責任者教育を修了しています。足場は協力会社に依頼しますが、組み上がった状態を確認したうえで作業に入ります。
よくある質問
足場は必ず必要ですか?
2階建ての外壁塗装では必要です。はしごや脚立での作業は、安全面でも品質面でも適切ではありません。
足場代を削れませんか?
削れる項目ではありません。安全にかかわる部分です。ただし外壁と屋根を同時に施工すれば、一度の足場で済みます。
隣家に足場が入る場合は?
事前に隣家へご説明し、承諾をいただきます。当社が伺いますが、施主の方からも一言添えていただけると話が進みやすくなります。