Material

モルタル外壁の構造
ラス下地と、浮きが起きる仕組み

モルタル外壁は、サイディングのような既製品ではなく、現場で塗って作る外壁です。だから継ぎ目がなく、だからひび割れが出ます。

モルタル外壁の構成

下から順に、こういう構造になっています。

  1. 構造体(柱・間柱)
  2. 下地板または防水紙(アスファルトフェルト)
  3. ラス。金網。モルタルを保持するための下地
  4. モルタル。セメントと砂を練ったもの。20mm前後の厚み
  5. 仕上げ材。吹き付け、リシン、スタッコ、塗装

ポイントはラスです。モルタルは自立しません。金網に絡ませることで壁として保持されています。

浮き・剥落が起きる仕組み

  1. 仕上げの塗膜が劣化し、ひび割れから水が入る
  2. モルタルが水を含む
  3. ラス(金網)が錆びる
  4. 錆は元の金属より体積が大きいため、周囲のモルタルを押し広げる
  5. モルタルとラスの間に隙間ができる(浮き)
  6. 浮いた部分が自重で落ちる(剥落)

剥落は事故になります

モルタルの塊が落下すれば、人にも車にも当たります。特に道路や隣地に面した壁では、管理責任の問題になります。浮きは、塗装の問題ではなく安全の問題です。

打診調査

浮きの有無は、叩いた音で分かります。

音状態
硬く、詰まった音密着している
軽く、乾いた音(ポンポン)浮いている可能性
明らかに空洞の音浮いている

打診棒(先端に球の付いた棒)で壁面を転がし、音の変化を聞きます。見た目では分からない浮きが見つかることがあります。

足場があるときでないと、高い位置は調べられません。外壁塗装で足場を組むタイミングが、打診調査の機会でもあります。

補修の方法

アンカーピンニング工法

浮いた部分に穴を開け、エポキシ樹脂を注入してからアンカーピンを打ち込み、下地に固定する方法です。浮きの範囲が限定的な場合に使われます。

部分的な打ち直し

浮いた部分のモルタルをはつり取り、ラスの状態を確認してから、モルタルを塗り直します。

全面改修

浮きが広範囲に及んでいる場合、モルタルを全面撤去して下地からやり直すか、その上に金属サイディングを重ねる(カバー)という判断になります。

ひび割れとの関係

モルタルのひび割れは、乾燥収縮によるものと、建物の動きによるものがあります。

幅0.3mm未満のヘアクラックであれば、弾性のある下塗り材(微弾性フィラー)で対応できます。それ以上であれば、Uカットしてシーリングを充填します。

ひび割れを放置すると、そこから水が入ってラスが錆びます。浮きの前段階として、ひび割れの処理が重要になります。

モルタル外壁は塗装で保護する壁です

サイディングと違い、モルタル自体に防水性能はほとんどありません。表面の塗膜が防水層です。塗り替え周期を守ることが、そのまま構造を守ることになります。

よくある質問

うちの外壁がモルタルか分かりません

継ぎ目(目地)がなく、表面に吹き付けの模様がある場合はモルタルの可能性が高いです。現地で確認します。

浮きは塗装で直りますか?

直りません。塗装は表面の保護です。浮いている部分は、固定するか打ち直す必要があります。

打診調査は無料ですか?

現地調査の一環として、手の届く範囲は確認します。高所を含む全面の打診は足場が必要になるため、工事時に行います。

写真1枚から、状態を確認します。

工事をするか決めていない段階でも構いません。見るべき箇所を整理してお伝えします。現地調査・お見積りは無料です。

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