Roof

棟板金と貫板
屋根で最初に傷む部位

スレート屋根で最初に傷むのは、屋根材ではなく棟板金です。そして棟板金が浮く原因は、板金そのものではなく、その下に隠れている木材にあります。

棟板金と貫板の構造

屋根の頂上や隅の稜線には、屋根材の合わせ目を覆う金属のカバーが付いています。これが棟板金です。

棟板金は、下に貫板(ぬきいた)という木材を固定し、その貫板に釘またはビスで留めてあります。つまり板金は木に留まっているだけです。

浮きが起きる順序

  1. 釘が緩む。金属は温度で伸縮します。夏と冬を繰り返すうちに、釘が少しずつ押し出されます
  2. 釘穴から水が入る。浮いた釘の周囲に隙間ができます
  3. 貫板が湿る。木材が水を含み、乾かないまま次の雨を受けます
  4. 貫板が腐る。腐った木は釘を保持できません
  5. 板金が浮く。風を受ける面積が増え、さらに緩みます
  6. 飛散する。台風時に一気に抜けます

飛散したときの責任

飛んだ棟板金が近隣の車や建物を傷つけた場合、所有者の管理責任が問われる可能性があります。「浮いているのを知っていたか」が論点になることもあります。台風のあとに屋根から音がする、という段階で確認しておく価値があります。

地上からの確認方法

望遠で撮った写真でも、棟のラインが直線かどうかは確認できます。スマホでも十分です。

樹脂製貫板という選択肢

従来の貫板は杉などの木材です。近年は樹脂製(ポリカーボネートや樹脂木)の貫板が使われるようになっています。

木製貫板樹脂製貫板
腐食水を含むと腐る腐らない
釘の保持腐ると効かなくなる長期的に保持できる
費用安いやや高い
留め具釘が使われることが多いビス留めが一般的

屋根塗装のタイミングで貫板を交換する場合、樹脂製にしておくと次回の周期まで持たせやすくなります。足場がある機会でないと交換できない部位なので、塗装と同時に判断する価値があります。

釘とビスの違い

従来は釘で留められていましたが、抜けにくさではビスのほうが優れています。交換時にビス留めに変える、という対応もあります。

ただし貫板が木製で既に傷んでいる場合、ビスを打っても保持力は戻りません。貫板ごと交換するかどうかが先の判断です。

見積書での確認点

「棟板金交換」とだけ書かれている場合、貫板も交換するのか、板金だけ替えるのかが分かりません。貫板の材質(木製か樹脂製か)と、数量(m)を確認してください。

よくある質問

棟板金だけ交換できますか?

できます。足場が必要になるため、屋根塗装や外壁塗装と同時に行うほうが総額は下がります。

浮いているだけなら釘を打ち直せば直りますか?

貫板が健全なら有効です。腐っている場合は打ち直しても効きません。叩いた音や、釘の抜け具合で判断します。

何年くらいで交換時期ですか?

一般に15〜20年が目安とされていますが、立地の風当たりで大きく変わります。丘陵部や高台では早まる傾向があります。

写真1枚から、状態を確認します。

工事をするか決めていない段階でも構いません。見るべき箇所を整理してお伝えします。現地調査・お見積りは無料です。

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